こんばんは、超お久しぶりです。
昨年一年は仕事に追われすぎていて、半分このブログの存在を忘れていました。
という話はさておき、昨年末にICLを受けたのでその話をしたいと思う。
結論から書いておくと、人生で一番いい買い物をしたと感じる。
ICLを知らない人も、これから受けようと思っている人も、怖くてどうしようか迷っている人も読んでほしい。
特にICLを知っていて受けるか迷っている人は知っていることも多いと思うので、読み飛ばしてほしい。
Contents
ICLとは
インプランタブルコンタクトレンズ(Implantable Contact Lens)の頭文字を取ったもので、簡単に言うと目の中にコンタクトレンズを埋め込むことだ。
角膜をメスまたはレーザーで3mmほど切り、そこから折りたためるソフトコンタクトみたいなものを入れて固定する。
日本での視力矯正の手術といえばレーシックが有名で、その最初は1939年らしい。
ICLは近年受ける人が多いため歴史が浅いと思われがちだが、1986年~と意外と歴史はある。
ICLが始まった当初はレンズに水が溜まりやすく感染症などもあったらしいが、近年は技術が進歩し、レンズの真ん中に小さい穴をあけることで防げるようになったとか。
ICLを知ったきっかけ
前職ではコーディングをしていて開発者のブログをめぐっていた時にgamiさんという方のブログで目にしたのが初めてだ。
そこから「こんなものがあるのか、お金があれば受けてみたい」となんとなく思ったのを覚えている。
ただ前職は給料が少なかったので、1年位前まで忘れていた。
ICLを受けた理由
箇条書きで書くと
- お金に余裕ができた
- 今の会社で受けている人が結構いる
- 仕事柄、眼鏡が邪魔になることが多い
- コンタクトを付けることが多い
- コンタクトを買いに行くのが面倒
- 乱視入りなのでコンタクトの値段もばかにならない(9000円/30回分)
- コロナで在宅が進み、術後に在宅ができそうだった
- 毎朝起きて眼鏡を探すのが面倒
と挙げたらキリがないが、逆に受けない理由を探すほうが難しいくらいだったし、受けたかったので受けた。
地味にコロナで在宅が進んだ、というのは大きい。
術後は在宅で仕事が許可されたので、休みを何日も使わず(洗顔と洗髪ができないので面倒)に済む。
ICLを受ける恐怖と戦う
受けると決めたけど、そんなにすんなり受けることはできなかった。
というのもICLを受けたい!という人が必ず通る「失明したらどうしよう」「怖すぎる」という壁にぶち当たった。
半年くらい調べに調べて、メリット・デメリット、体験記(最近はYoutubeにも結構ある)を見まくって、出張で海外に飛ばされる前にコンタクトの発注をした。
発注というか、発注に至るまでの検査を色々やっていく中でかなり恐怖が消えたように思う。
というのも眼科に行くと思った以上にICLを受けるであろう人が多く、やはり同じようなことを考えている人は多いんだなぁと思ったのもある。
半年~1年くらい悩んで、まだ受けたいと思っている方はサクッと眼科に行って話を聞いたほうが早いと思う。
先に軽くネタバレをしておくと、手術は痛みが少しあるが、おそらく想像しているような痛みではないはず。
あと恐怖とは違うが、「矯正した後に視力が落ちたらどうしよう」と思う方もいると思う。
そういう方は嫌でなければ追いレーシックを受けられるし、「これ以上悪くならないように生活を改めよう」とポジティブに考えるほうが良い。
レーシックとICL、オルソケラトロジーの比較
視力矯正といえばレーシックだが、これは一回削ってしまったら戻らないしドライアイのリスクはICLよりはるかに高く、色の見え方が変わると聞いた。
ただし値段はICLの半分程度なので、ハードルはICLに比べると低い。
しかし不可逆なので、私は選択肢から外していた。
ICLは仮に視力が変わったり、違和感があった場合はレンズを取り出せる。
ただし視力が変わってレンズを入れなおす場合、同じように料金がかかる。
もう1つ、オルソケラトロジーというものがある。
寝ている間に角膜を矯正して、外したらしばらくはよく見える!というものだ。
コンタクトとは逆の発想(見るときにつけるわけではなく、見ないときにつける)というもので面白そうだったが、そもそもコンタクトを付けるという作業が面倒なのと、長時間作業していて矯正が切れたときにヤバそうだと思ったのでやめた。
ちょうど去年は最新の視力矯正眼鏡の話題もあって待とうか考えたが、目の矯正と髭脱毛は早ければ早いほどいいと思ったので忘れることにした。
どこで受けたか
私は比較的近くにあり、実績も多く、会社の方から紹介された品川近視クリニックで受けた。
有楽町駅は人がゴミのようにいますが、駅から徒歩2分なのも良い。
受けるとわかるが、駅まで近いのは非常に重要なポイントだ(術後の帰路)。
受けるまでの流れ~最初の診察
まず電話で診察の予約をして診察を受ける。
診察では
- 視力検査
- 適正検査
を受ける。
適性検査には「DNA的に大丈夫か」と「レンズを入れるスペースがあるか」というものを確認する。
前者に関してはほぼ9.9割大丈夫のようだが、たまにレンズを入れられない方がいるとのこと。
後者に関しては、目の構造上レンズを入れるスペースがない方もいるらしい。スペースがある人は後房(フェイキックとか呼ばれるやつ)でよいが、前房しか選択肢がないとかだった気がする。
この辺は診察の時に細かく説明してくれるので割愛する。
瞳孔を開かれる目薬を打って検査するので、1時間くらいはぼやけて何も見えない点に注意。
視力検査をしたら、今使っているコンタクトと全く同じ度数だった。
最後に視力検査をしたときと全く変わっていなかったのもあるし歳も30を超えているので、今後は急に視力が変わることもないだろうなと思い視力が低下したら~という不安が一気に消えた。
受ける場合はレンズの発注をする、このときにレンズ代を払う(20万くらい)。
乱視用の方が基本的には発注からものを入手するまで時間がかかるという話だった(2~3か月)、近視だけなら早ければ1週間程度らしい。
乱視の有無について
あとで知ったが(会社で同時期に受けた人が教えてくれた)、乱視のレンズは入る人と入らない人がいるらしい。
その人は乱視も選択肢にあったとのことだが、入らないといわれたようだ。
私はもともと乱視が強かったのと、紹介してくれた人が乱視なしで受けて「目が疲れてくると乱視が顕著に表れるので乱視あったほうがいいかもです」と言っていたので迷わず乱視にした。
乱視にするとレンズの代金が片方5万上がるがので、検査のときに乱視有/無でよく検討したほうがいい。
以前コンタクトを作るときに乱視有/無を試したが、乱視なしだと見え方が不自然すぎて耐えられなかった。
ちなみに先ほども書いたが、乱視用レンズは2~3か月入手までにかかるという話だったが、2週間で届いた。
(海外に渡航した直後に連絡がきた、それなら受けてから行けばよかった)
メスかレーザーか
ICLを受ける人の多くがメスで行うが、乱視矯正もするとのことでレーザーも勧められた。
何が違うかというと、単純に角膜の切り口がレーザーの方が綺麗に切れるとのことだった。
メスでも綺麗に切れるのだが、乱視がある人は角膜の切断面で乱視が起きる可能性が少ないがあるとのこと。
最初の診察で説明してくれるがカタリスという機械を使うものだが、なんと20万近く値段が跳ね上がる。
とはいえ目の事だし、一生に一度(基本的には)の事で、変にケチるようなものでもないので私はレーザーにした。
なんとなく治るのも早そうだし、仕事でレーザー扱ってるし…。
手術3日前~当日
3日前から殺菌用の目薬を1日5回挿す。手術後も同じように1日5回くらい挿すので練習だと思っておけばよい。
当日は予約した時間に行って軽い検査を受けて、目が溺死するくらい目薬を挿される。
何人かまとめて前室に移動させられ、麻酔や瞳孔を開く目薬が効いてきた順に手術室に案内される。
私は目薬の効きが悪かったのか、ほかの人より明らかに回数多くさされて、同じ組の中では最後に手術を受けた。
ちなみに先ほども書いたように、半年くらい調べまくっていたので手術当日は何の不安もなく、目薬を挿されたあと前室でうたた寝をしていた。
とりあえず、朝早い時間帯だったのもあったので、早く帰って寝たかった。
呼ばれてガチ目の手術室に入りベッドに仰向けになり、まずは両目の角膜を切開する。
私はカタリスだったので、目に液体が詰まったフィルムケースみたいなのを嚙まされて機械の下に頭を突っ込んで切開した。
赤い光が見え、そのあと緑の光がゆっくりと動いて、瞳孔の側部がじんわり熱を帯びて少し痛みがある感じだった。
レーザーだけかわからないが、Windowsのポップアップエラーみたいな音が何回か流れるが、失敗したわけではないので気にしなくてよい。
そのあと自力で別の台に移動し、片方の目だけが出るマスクみたいなのを顔に張り付けられる。
そしてやたら強い光を当てられてまっすぐ見ているように言われる、3つの光の中心を見るように言われるが心の中で「いや見えんがな」と思ったのをよく覚えている。
目を開けすぎず閉じすぎる、うっすら開いている感じでぼーっとしているとレンズを挿入される。
人によると思うが、レンズを挿入されると目が強く押された感じになり(眼圧が上がる?)、鈍痛というか疲労感を感じる。
目が重くなった感じがあり、目の中でレンズを調整している感じがあり、水をジャバジャバされて気づくとフォーカスが合う、という感じ。
右が終わった後左に移行したらやたら目が染みて、目がまともに開けられなかったら「怖がらないで!」と医者に言われたのですが「いや、染みて開けられないです」と伝えたところ追い麻酔をされ、そこでやっとまともに目が開けられるようになって手術続行。
無事終わり、時間も短いので負担はなかったが待ち時間が1時間半~2時間くらいだったので、その方が疲れた。
術後は別室に移されて30分くらい放置され、そのあと軽い診察をして問題なければ保護ゴーグルをかけて帰宅。
私はアレルギー反応が強いみたいで目がかなり充血して、充血を抑える薬がほかの人より強いものだった。
手術を待っているとき、前に手術した人が「やばい、めっちゃ見える!」と感動しながら出てきたが、私はしばらくぼやけていたのと目が染みて全然見えないというのが正直な感想だ。
ここで駅から近いとあまり人に見られることもなく、サクッと帰宅できる。
有楽町はそういう意味で非常に楽だった。
朝早くて眠かったのと、目を開けていてもまともに何も見えないので、目を見られないように松屋でテイクアウトしてそれを喫食し、帰宅して2時間くらい寝て起きたらかなり見えるようになっていた。
翌日~1週間
翌日にはかなり見えるようになっていた。
手術当日は努めて目を使わないようにしていたせいか、翌日診察では視力が2.0出ていた、びっくりした。
コンタクトと同じ度数だが、コンタクトより明らかに違和感がなくよく見える気がする。
翌日から1週間は洗顔と洗髪が禁止なので、翌日はドンキと薬局に行って洗顔ペーパーと水を使わない洗髪剤を購入した。
これが結構いい感じだった。
(Amazonだと高いので近くの薬局で買った方がよい、確か400円くらいだった)
最初これが見つからなくてダイアンのものを買ったが、これは女性向けでちょっと香りが強いので人を選ぶと思う。
手術後3日は会社にお願いして在宅にさせてもらった。
ここはコロナ様様といいますか、コロナで在宅勤務対応がかなり進んでおり、在宅でも出社しているのとほぼ同じくらいの効率で作業ができた。
洗顔ペーパーはなんでもいいと思うが、化粧水入りがよいと思う。
特に冬だと乾燥してしまうので。
ちなみに術後翌日に洗顔ペーパーでふいたあと、眼鏡がなくなった記念にCICAのパックを使ったが思ったより美容液がヒタヒタで目に入りそうになったしなんか染みたのでやめた方がいいと思う。
ペーパーで拭いたり、無水シャンプーだと綺麗になった感じが全くしないが、ここは我慢するしかない。
翌日診察で「~くらいから頭あらっていいですよ」と言われるので、その日から洗い始めて次の日に出社した。
頭は洗ったが、顔は怖くてしばらく洗えなかった。
1週間後~現在(1か月経過)
1か月までは毎日4回目薬をさす必要がある、傷口が完全に閉じるまでは感染症のリスクが0ではないので殺菌のためだ。
日によってはめちゃくちゃ染みるが、もともと正常な目でも染みるような目薬らしいので気にする必要はないのこと。
ハロー・グレアに関しては、私はほとんど気になっていない。
日中や天気のいい日は全く現れず、夜とか暗いところで明かりを見るとレンズの淵で光が反射して輪っかみたいなものが見える。
体験しないとわからないと思うが、汚れた眼鏡をかけるよりははるかに気にならない。
オリンピックの5輪の下2つが、光を見ると白く見える感じ(余計わからない)。
1回だけやたら眼圧が高くなったのを感じで押されるような痛みがあったが、それ以外は全く問題が起きていない。
1か月程度は衝撃がかかることを禁止されるが、3週目にしてスノボーに行きシーズンINなので結構激しくこけたりしたが問題なし。
術後しばらくは生活に不自由するが、それを差し引いても最高だと思う。
家電だとドラム式洗濯機と並ぶくらいオススメしたい
手術をする前までは会社の人に「ドラム式は絶対買った方がいい、もしそれで不要だと思ったら買い取る」というくらいオススメしていたが、それと同じくらいICLはQOLがぶち上る。
目に関しては取り返しがつかないし、恐怖心が強いのもよくわかるのでじっくりと考えた方がいいと思う。
ただ朝起きて眼鏡を探さずに準備ができるストレスフリーさは最高だ。
鼻に眼鏡跡もつかない。
あと数年待てば前述の眼鏡矯正眼鏡もでるはずだが、そこまでコンタクトを使い続けることによるコストや目の消耗、生活の時間ロスを考えると受けるのは早ければ早いほど良い。
そのほかにも疑問や気になることがあればTwitter等で聞いてください。
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