大学で数学科または数学専攻を目指している方へ数学科を紹介する その1

数学

こんにちは。

先日のエントリーで浪人しているor浪人しようか迷っている方向けの記事を書いたわけですが、今回はその続きです。

私は浪人の末、後で知った事ですが理学部の中でも異端児と呼ばれる数学科を選びました。

修了した身から言えば他の学問とは一線を画しているな、やってよかったなと思うことがある一方、つらいことも多かったな、と思いました。

そんな私が数学科について紹介したいと思います。

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数学専攻での進路は?

数学をやっている、と語ると「何に使えるの?」という言葉が返ってくることが日常茶飯事です。

なので最初に数学科を卒業した後の進路(私が知る限り)について語ると

  • 教員                       50%
  • システムエンジニア    30%
  • 進学           10%
  • その他                      10%

という感じだと思います。

私が数学科に決めた理由は「同級生に数学をやっている人間がいなかったから」だったため、数学科がどういうところかは全く知りませんでした。

実際入学してみると「教員を目指して数学科にした」という人間の多さにびっくりしました。

入学した当時は、私を含めて(周りに影響されてとりあえず教員免許の取得を目指した)9割近い学生が教員志望だったのではないでしょうか。

結果的に言うと教師になった人間は1割もおらず、別の仕事についている人間が多かったです。

理学部なのに何故教員?

数学科、というのは基本的に理学部に分類されます。

理学部だと他には化学科や物理化などもあります。

理学部では総じて教員志望が多いです。

何故か?

理由は簡単で、教育学部と比較すると、圧倒的に教員免許が取得しやすいからです。

教育学部では教員免許をとるためにほぼ毎日のように教育実習へ行っていました。

これが中々の重労働(好きな人からしたらそうではないのかもしれませんが)で、大学にいる時間よりスーツを着てどこかの学校にいる時間の方が長いのではないでしょうか。

一方理学部では、教育実習は2~4週間を大学4年で行えばよく、その他の教員のための講義は1~2年のうちに終わってしまいます。

あとは介護体験等あります(1週間くらい)。

周りに流されて、やりはじめたからには最後までやろう!という気持ちだけで教員免許を取った身からすると「思ったより簡単に取れるんだな」と思いました。

理学部で教員を目指すデメリットは?

簡単に取れる一方、デメリットもあります。

それは教員免許取得のために取った単位のほとんどは卒業単位として認められないという点です。

一般教養の中でも教員免許を取るために必要な物がありますが(スポーツ科目や理科科目等)、これらは卒業単位に含まれます。

なので単純にコマ数が増えます

私の場合は、教員免許の分も合わせて4年間で160単位くらいとったのではないでしょうか。

その教員免許に必要な単位の殆どが大学1~2年に集中するため、その時期は毎日5コマ位でした。

3回生以降でも取得できますが、メインの学科(私でいうと数学)が非常に重くなるので、もし理学部で教員免許を取ろうと思っている方は取れる単位は早めに全部取っておくことをおすすめします。

ここで順調に単位を取っておかないと、教員免許どころか卒業まで怪しくなります。

理学部で取れる教員免許は中学と高校ですが、高校だけの場合は少しだけ必要単位が減ります。

9割いた教員志望がなぜ最後は5割ほどになるか?

先ほどに述べたように、単純に必要単位数が増えます。

そのため、本業の単位が厳しくなり脱落していく人が増えます。

あとは意外かもしれませんが課外活動で脱落者が増えます。

具体的に言うと介護等体験と教育実習です。

介護等体験は中学校の免許を取る際に必要なのですが、老人ホームと養護学校に実習に行くため、意外とキツイです。

こちらは任意なので、中学の教員免許をあきらめるだけで回避可能ですが、教育実習はそうはいきません。

高校の場合は2週間、中学校の場合は3週間以上実習に行く必要があります。

教育実習先は自分で選び、実際に電話をしてお願いする形になります。

私の場合は中学校を選びましたが、ほとんどの同期は高校を選択、もしくは「大変だ…無理だ…」という理由でここまできて脱落していました。

なにより時期的に就活と被る可能性が高いんですよね。

教員志望が就活…?という疑問はあるかと思いますが、そういう人もいるのです…。

教育実習やら、教員免許取得までの詳しい話は機会があればまたしたいと思います。

教師以外であればシステムエンジニア(SE)が多い

就活しているときに良く言われましたが、SE界隈では結構需要が高いみたいです。

「数学で使う、論理的な思考をができる人間はエンジニアとして欲しい」

しかし、数学を研究していても論理的思考が身についている人は少ないように感じます。

数学の場合、論理が難しすぎて論理的なのかどうかもわからないことがしばしばです。

そういったこともあり、教員以外であればエンジニアが多かったです。

冗談だと思われそうですが、Cドライブ直下やOSの意味を知らない人間がエンジニアになることもあります。

私の場合はオンラインゲームをやっていたりとPCに触れる機会が多かったのでもちろん知っていましたが、PCにあまり触らない人間が結構周りにいて驚きました。

まぁ数学自体は本とA4の紙があればどこでもできる学問なので、PCは使わないんですよねー…、とはいえですが。

大学院進学への道

私が選んだ道はこれになります。

元々、そこまで進学するつもりがなかったのですが、4回生になり就活を始めたときに

「まだ、機は熟していない」

という天からのお告げがあり、就活をすぐに止めて進学を目指しました。

結果的に言えば「進学してよかった」と思いますが、一概にお勧めはできません。

特に私は3浪しているため、卒業時にはだいぶ歳をとっていました。

かなり慎重に検討する必要があると思います。

大学院についても別の機会に書こうと思います。

結論:教員になりたいのなら理学部もアリ

数学科のことを語りだしたら止まらなくなりそうですが、いったんまとめます。

中々闇の深い学部でもありますが、興味深い面も多いと思います。

数学が好きなことが前提ですが、数学教員になりたいのであれば理学部の数学科も選択肢としてはありかと思います。

あと数学科について語るとしたら

  • 研究生活(大学院)
  • 学生生活(特に女性について)

がパッと思いつくところでしょうか。

私の場合は教師になろとは思わなったのですが、歳も歳なので「選択肢は増やした方がよい」という判断のもとで免許を取得しました。

もし春から数学科、あるいは理学部に入る方は選択肢に入れてみては如何でしょうか。

 

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