こんばんは。
現在仕事で台湾に来ているのですが、行きの飛行機の中で面白い映画が無いかと思ってみたら噂のノマドランドがあったので見てみました。
映画として面白かったかと言えば普通だと思う、私の感性が足りないだけかもしれないが。
ただ人間の生き方として、こういう生き方はカッコいいなと思わされ、心震えるところはあった。
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ノマドランドについて
何故この作品が噂になっているかというと、監督のクロエ・ジャオという方が、アジア人女性として初めて、この作品でゴールデングローブ賞監督賞を受賞したからだ。
(Wikiより)
どういう作品かというと、とあるおばちゃん(ファーン:フランシス・マクドーマンド)のバンライフを描くというもの。
バンライフなので家は車、季節によって仕事を変え、女性1人で力強く生きる姿についてノンフィクションの本をベースに作られている。
感想:淡々と、人生について考える
正直言って、映画自体は結構退屈だと思った。
映像の美しさも、飛行機内のあの小さな画面ではあまり感じられなかった。
ただ、一人の女性が自分の信念に忠実に生きていく姿が、見ている人の目を惹きつける不思議な作品だと思った。
題名のノマドとは「放牧」という意味で、まさにファーンが求めていたのはノマド、自由に生きること。
アメリカという広大な広場で、1人放牧するファーンという女性の姿が描かれている。
自由に生きるというのは簡単なようで非常に難しい、それでもファーンは自由を求めて過酷な労働状況であっても受け入れる、自由のために。
自由に生きているが、フリーランドではなくノマドランドというところにアイロニーを感じる。
「また会おう」
という言葉が出てくるが、ノマドで生きる上での一期一会を大切にする素敵な言葉で、このシーンを経てから急に映画に惹きつけられた。
ツバメの動画のシーンが、個人的には一番震えた。
あとやっぱりアマゾンはすげぇなと思った。
余談:アメリカについての知識で見え方が変わる?
つい最近までアメリカ西部に仕事で行っていたこともあり、アメリカの現実を少し耳にしていることもあって入り込めたところもある。
たぶんアメリカに行ったことがなかったら、自分の知識からは浮世離れしすぎていて全く感情移入できなかったと思う。
カリフォルニアでは、学校の先生でもあまりの家賃の高さにバンライフを送っている人がいると聞いた。
日本だと考えられないだろうが、アメリカではホームレスも多いし、土地もあるため何の違和感もなくその話が受け入れられた。
何より、物価の高さにただただ驚かされる、マジで高い。
自分が知っているアメリカという姿をリアルに描いているような感じもあり、そこも見入ってしまった点だと思う。
何が凄かった!面白かった!というのを語れるような作品ではないと思う。
アメリカという、日本にいると想像もできないような広大な土地で、日本とは違う社会性や保障制度の中で強く生きる人間を見てどう感じるか、視聴者はどう生きるか、そんなことを問いかけてくる作品だと思った。
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